日本ブリーフサイコセラピー学会 第22回神戸大会 2012 8/24〜26

日時
8月24日(金) 13:00〜15:30
8月25日(土) 13:40〜16:10

本大会では大会ワークショップとは別に、2時間30分のミニ・ワークショップを企画しております。お申し込みの際は、申し込み書に第3希望まで必ずお書きください。申し込み状況により、受付を締め切るコースが出てくる場合がございますので、ご注意ください。

ミニ・ワークショップは、お申し込み時点で第3希望まで伺います。また、ミニ・ワークショップはそれぞれ先着順でお申し込みを受け付け、定員になり次第お申し込みを締め切らせていただきますので、お申し込み結果につきましては参加案内証にてご連絡いたします。なお、受付締め切り後は、当日の受付のみとなります。
第1希望を受講できない場合もございますのでご了承ください。

※当ワークショップは、2日とも参加されると臨床心理士資格更新ポイントの対象となります。


ミニ・ワークショップ申し込み締め切り:2012年7月10日(火)

ミニワークショップ 2、3、5 は、定員に達したため締め切りました。

予約参加申込み

8月24日(金) 13:00〜15:30

1 ハッピーバイブレーション!!!子どもと大人を楽しませる打楽器ワーク
梶原徹也(サルサガムテープ/元 THE BLUE HEARTS)

講師は、ドラマーとして幅広く活躍する現役ミュージシャンですが、障がい者とともにバンド活動を実践し、フリースクールの不登校児やその他多くの子どもたちと手軽な材料で打楽器を作成するワークなどの活動を続けています。打楽器で演奏することは、シンプルなだけに自然に身体が反応し、誰もが笑顔になることのできるワークです。プレイセラピーやグループ・アプローチのネタ探しはもちろん、自らリズムに身体をゆだねるという学びを体験したい方、ぜひご参加ください。また、フリースクールや障がい者とのワークについて語り合う時間も作ることができたらと思います。

【先着40名限定】

2 ブレインジムでからだを目覚めさせよう!
五十嵐郁代(ヒッポメンタルクリニック)

ブレインジムは、学習障碍児の読字障害克服のために始められたプログラムです。好奇心を持って楽しく動くことで、学びは身体に定着します。ブレインジムアクティビティは、蓄積された疲労を軽減し、目標に向かって変化する新たな自分に気づかせてくれます。「今ここ」にいる自分が、何を見て、何を聴いてなど、五感を使って、どのように身体を動かしているかという「気づき」のプロセスを経ることで、自らの歩んできた道を振り返り、安心して未来への旅路に着く元気を取り戻すことができます。

ブレインジムをすると、ほとんどの人は笑顔になり、それにつられて周囲の人の顔も和むのに気づくようになるのです。対人援助職にある者にとっても、自らの身体への気づきは、他者に対して温かい眼差しを持ちながら同時に観察する能力を向上してくれます。

今回は、動きを通して身体の変化を感じてもらうことを中心とし、事例を用いて、ブレインジムの一端を紹介したいと考えています。
※参加者は当日飲用水をご持参ください。

【先着30名限定】締め切りました

3 学校現場で使えるソリューション・フォーカスト・アプローチ
原口葉一郎(解決志向アプローチ研究所)

「学校ゲンバ」は今や教育サービスの市場として様々な問題に直面させられており、教員を中心としてその関係者は疲弊させられていますが、今後は更に制度改革の本丸として注目を浴び、未来の社会を担う分野として成長を促されようになるでしょう。

 さて、本ワークショップはそのような来るべき将来の期待に応え変化に対応するべくスペシャリティをSFBT(解決志向ブリーフセラピー)から提供したいと思います。その際あなたが磨きをかけるのは「リソース=解決の資源」です。ゲンバ全体のエコシステミック・ソリューションを構築できるようにリソースを拡張し活用可能にしましょう。

 短時間のワークショップですので、集中的で実践を中心としたものとなるでしょう。教育現場に関与している(する予定)のあらゆる方が対象です。奮ってご参加ください。

【先着30名限定】締め切りました

8月25日(土) 13:40〜16:10

4 医療人のための解決構築アプローチ
藤岡耕太郎(八幡厚生病院)

 解決構築アプローチ(SBA)では、クライエントの治療ゴール(=解決)を初回から明確にすることを、セラピーのプロセス上重視しています。医療では一般にまず患者の主訴を聞くことから始まりますが、それとはアプローチの仕方が大きく異なっています。このSBAの思想を医療の場で活用することはさまざまな恩恵があります。すなわち、患者の個別性・多様性への対応、協同的な治療関係、治療の短期化、透明性の確保など、SBAの強調する治療のゴールという視座を持つことで医療に求められている種々の要請に応えやすくなるのです。

ワークショップでは以下のようなことに力を入れたいと考えています。
・ゴール、目標というものをあらためてよく知る
・それらを治療に役立てるためにどんな対話が有効か
・すべては患者の望むことのために話し合い、医療資源を活用するという哲学
もちろん当日参加なさる方のニーズやゴールに合わせて進めていく考えです。

5 自我状態療法(Ego-State Therapy)の実際
福井義一(甲南大学)

 自我状態療法(Ego-State Therapy)とは,Federnに由来する自我状態モデルの概念に催眠を付加したもので,Watkins & Watkins(1979, 1981, 1982, 1991, 1993, 1997)によって開発された非常にユニークな技法である。個人内で適応的に機能している自我状態や,機能不全を起こしている自我状態(人格様の状態とは限らない)にアクセスし,クライアントの通常の自我を介してコミュニケーションを持ち,何らかの交渉を試みることで種々の症状や問題行動の解消を図る直接的な技法である。誤解を恐れずに言うなら,個人内家族療法のようなものと言うこともできる。心的外傷や解離機制を持つクライエントの心身の症候群や各種の問題に極めて有効であるが,残念なことに我が国ではほとんど普及していない。本ワークショップでは,自我状態療法について概観し,実際にそれを用いて介入した事例を紹介し,さらに実習を通して参加者自身の自我状態へのアクセスを体験していただく予定である。

【先着50名限定】締め切りました

6 森の気質論〜このアセスメント(見立て)法を知ると、臨床能力が数倍UPする!?〜
森俊夫(東京大学)

 臨床を行う際、アセスメント(見立て)はなくてはならないものです。特にブリーフセラピーを行おうとするならば、アセスメントは瞬時にできなくてはなりません(クライエントのことは、パッと見て、ちょっと話を聞けばわかる! ぐらいに)。

 個人アセスメントとして、現在パーソナリティ・アセスメントが主流となっていますが、森はそれよりも、今は流行らない気質アセスメントの方がよほど有用だと思っています。というのも、気質は慣れてくるとパッと見ただけでわかるようになりますし、そこから適切な精神医学的診断に達することができるからです。

 さらに、森の気質論は、従来のような単なる類型論に留まらず、どうクライエントとコミュニケーションしていくと上手くいくかという、対応法がセットになっている点が特徴です(これぞ「アセスメント」!)。

 本気質論は、「シゾイド」「循環」「粘着」「ヒステリー」の4気質類型モデルです。ここでは、それらをどうやって見分けるのか、そしてそれぞれの気質に対してどう対応すればよいかをご紹介します。ぜひ使いこなして、臨床に役立てて下さい。

日本ブリーフサイコセラピー学会